2020年1月14日のニュースで不動産業界を震わせかねない司法判断が出ました。それは不動産賃貸の仲介手数料は、半月分が妥当であるとの結論です。
現在の賃貸業界では一部の業者を除き賃料の一か月分を手数料として取っていますが、これからはそれができない、または難しくなる可能性があります。
ニュース記事
東急リバブルの敗訴確定 仲介手数料、上限は半月分
1/14(火) 18:12配信
賃貸住宅を借りる際に家賃1カ月分の仲介手数料を支払った男性が「原則は半月分だ」として、仲介業の東急リバブル(東京)に差額分の返還を求めた訴訟で、東京高裁(大段亨裁判長)は14日、請求を認めた東京地裁判決を支持する判決を言い渡した。東急リバブルの敗訴が確定した。
国土交通省は告示で、仲介業者が受け取る報酬は家賃の1カ月分以内とし、借り主の承諾がない限りは半月分が上限としている。高裁は地裁判決と同様、「男性から事前に承諾を得ていなかった」と判断した。
同社は「今後適切な業務手順で行うように徹底する」とコメントした。
共同通信ニュースより
多くの不動産屋は手数料1カ月分
上記のようなニュースが出たわけですが、現在存在している多くの不動産屋では賃貸の仲介手数料は1カ月分で行っています。
ニュース記事内でも触れていますが、国交省の公示では「借主の承諾がない限りは半月分が上限」としており、承諾さえあれば1カ月分を上限として手数料を受け取ることは問題ないわけです。
しかし実際問題として、契約の段階になるまで手数料が1カ月分であることを告げる業者はあまりいません。
そもそも承諾がなければ半月分が上限であるという説明も普通はされていないので、有無を言わさず手数料を払ってきた方がほとんどだと思います。
東急リバブルという大手が裁判で負けてしまったので、これからは部屋の説明の前にまずは手数料が1ヵ月分であることを伝える業者が増えてきそうです。
ぼったくられないために
自分が借りる側の場合には、適当に不動産屋さんに入るのではなく、最初から手数料が安い業者さんに頼めばいいわけです。
例えばiettyというオンライン完結型の不動産仲介サービスは、手数料が半月分です。
最近のIT化の流れを受けている業者さんで、チャットに従って入力するだけで希望物件の検索から内見の手配までができ、実際に見に行って気に入ったら契約するという形になっています。
→外部リンク:ietty | イエッティ(東京のみ)
また有名どころではエイブルやミニミニは手数料半月分です。
手数料1カ月分を勝手に取られていては損なので、きちんと手数料が原則通り半月分の不動産屋さんを利用するようにしましょう。
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