【ドイツ不動産】ベルリンの家賃が高すぎるらしい件【東京と比べると安すぎ】

ドイツの首都ベルリンでは家賃の高騰が続いており、ここ10年ほどで約2倍にまで上がっています。

この急な高騰を受け、街中では市民によるデモなどが行われていました。

そして政府は一時的に家賃の上限を定める法案を通し、2020年1月から5年間、ベルリン市内にある2014年以前に建てられた建物は、物件の家賃を法律で定められる上限価格より上げることができなくなりました。

ニュース記事

ベルリン　家賃高騰待った

１０年で２倍超に　「上限法」決定　【ベルリン＝伊藤寿庸】

ドイツの首都ベルリン市は２２日、家賃の高騰を抑えるため、５年間の家賃引き上げ禁止などを含む「家賃上限法」を決定しました。２０２０年１月１日から施行されます。ベルリン市の与党は、社民党、左翼党、緑の党です。　同法の対象となるのは、２０１４年以前に建てられた１５０万戸。１カ月の家賃１平方メートルあたり９・８ユーロ（約１２００円）の上限も設定され、場所や築年数、設備などによっては家賃が下がる場合もあります。新築は対象ではなく、住宅の新規建設に投資を誘導する狙いもあります。

2019/10/25 しんぶん赤旗より

ベルリン、家賃上げ禁止法案　「社会主義に逆戻り」賛否

ベルリンでは人口約三百七十五万の八割が賃貸住宅に住んでいる。欧州有数の大都市だが、かつてはロンドンやパリに比べて家賃は割安だった。だが内務・建設省によると、二〇一八年の平均家賃は一平方メートルあたり一一・〇九ユーロで、十年で二倍以上に跳ね上がった。

背景には、十年間に人口が約四十万人増加し、手ごろな賃貸物件が不足していることがある。さらに低金利を背景に、高級物件に投資マネーが流入。全体の家賃相場を引き上げたとみられている。近年、家賃高騰に反発するデモも頻発している。

2019/12/12 東京新聞より

注：1ユーロ＝125円として計算

元々ベルリンの家賃が安すぎ問題

前出のニュース記事で、10年前の2倍に高騰して1平米11ユーロになった、ということが分かりました。

ということは以前は5～6ユーロ/平米だったわけですが、これは25平米のワンルームマンションの家賃に直すとなんと17,000円です。賃貸住宅に住んだことがある方であれば、いかに安い値段かわかるはずです。

これが倍になったところで34,000円なのでまだ安いです。

そして今回の法律の上限値である9.8ユーロ（1225円）で計算すると、30,625円です。

ちなみに東京23区だと、六本木、麻布、銀座などで5000～6000円/平米、世田谷区や杉並区や練馬区あたりだと駅徒歩10分以内でも3000円～4000円/平米程度です。

政令指定都市レベルであれば、家賃が安いと言われている福岡市でも1500円/平米ぐらいはありますので、いかにベルリンの家賃が安いのかというのが分かるかと思います。

ちなみに1人当たりのGDPのドイツと日本の違い。（1ドル=109円とする）

出典：https://ecodb.net/ranking/imf_ngdpdpc.html

1人当たりのGDP

日本：39,303ドル（428万円）
ドイツ：47662ドル（519万円）

都市別平均年収

東京都：622万円
福岡県：459万円
ベルリン：675万円（54,013ユーロ）

25平米のマンションの家賃

東京：75,000円（3000円/平米）
福岡：37500円（1500円/平米）
ベルリン:30625円（1225円/平米）

（参考）パリ：125,000円（5000円/平米）

これでデモってことは、東京都民がみんなドイツ人だったら血の雨が降ってるね。

ちなみにベルリン市内のエリアごとの家賃平均を見れるサイトがあるよ、現在の75平米換算の家賃が表示されるから一度見てみると面白いと思うよ。

参考URL

1人当たりのGDP：https://ecodb.net/ranking/imf_ngdpdpc.html
ベルリンの平均年収：https://www.averagesalarysurvey.com/berlin-germany
都市別年収：https://www.nenshuu.net/prefecture/pre/index_prefecture.php